芸能界におけるメンタルヘルスケアの広がりを求めます

芸能界で働く全ての方に対するメンタルヘルスケアがより充実したものとなりますように

ORICON NEWSさん の記事 "芸能界で相次ぐ自死、芸能人のメンタルケアと「自らを守る」当事者団体の必要性" 2020.10.16 より その4

f:id:mentalhealth_showbiz:20210905210546j:plain

Serena WongによるPixabayからの画像

 

前々回の post に引き続き、今回も ORICON NEWSさん の記事 "芸能界で相次ぐ自死、芸能人のメンタルケアと「自らを守る」当事者団体の必要性"(2020.10.16)、こちらを参考にさせていただきつつ、思うところのことを書いてまいりたく存じます。

 

 

前々回の post では、 上記 ORICON NEWSさん の記事の中でも取り上げられている " 芸能人がさらされやすい、「非常に高度なストレス」" について触れました。

 

今回は、ORICON NEWSさん の記事の続きとしまして、" レディー・ガガもクスリ服用を告白するアメリカ、「病院へ行くことを敬遠してしまう」日本 " という項について見てまいりたく存じます。

 

・・・

 

上記 ORICON NEWSさん の記事の中で、日本エンターテイナーライツ協会』様の佐藤大和弁護士このように述べていらっしゃいます。

「業界全体として、芸能従事者に対するメンタルケアは制度としていまだ導入されておらず、上手くケアできていない方々は一定数いらっしゃる。これまでも、芸能人のメンタルケアをしてきた事務所もあるかと思いますが、総じて不十分であると感じています。また、芸能人は種々の権利を生む出す職業でもあるにもかかわらず、芸能人の法的地位は曖昧であり、またその権利は法律で十分に守られていません。安定した職業であるとは言えないため、将来に対する強い不安も抱きやすい職業でもあります」(同記事より)

 

他にも、同記事には、

 

レディー・ガガも、インタビューで抗精神病薬を服用していることを告白。彼女の場合は、10代で受けた暴行に端を発するPTSDもあって特殊な例だが、重要なのは、メンタルの問題が重要視され、寛容に受け止められる社会や体制が整っているかどうかだ。」

 

とあります。

 

・・・

 

ーーこれはもう芸能界の問題というより、まず何よりも日本文化、日本社会の問題なのではないか? とわたくしは思います。メンタル面での異常や不調を感じておられるかたがいらっしゃることを、この2021年、この令和の時代になっても、まだまだ寛容に受け止められない。それはまだまだ昭和の悪しき価値観「根性で頑張る」とか「滅私奉公」的なものの考え方がそこここに残っているからではないでしょうか? それに、外面を気にする、というか、体面を重んじる、何よりも「外面」を気にする日本的な価値観が諸悪の根源なのではないかしら? と個人的には思います。

 

あと、所謂(いわゆる)日本全体が「ムラ社会」であることも。全体の利益が何よりも優先され、それについてゆけないものは「なかったものされる」。極端に言えば、こんな日本の伝統的な「ムラ社会」的な価値観が未だに随所にはびこっていることを思えば、心の不調が原因で病院に行くことやカウンセリングを受けることなど、まだまだ特別視されているように感じるのですよね。

 

・・・

要は他人の目を気にして、心のケアに時間もエネルギーもお金も十分に注げない。精神的な不調や障害、病気を抱えることは異常。身体の病気やケガなどについては普通に病院にゆけるのに、心のケアは未だにどこか特別視される。それも「弱い者」「脱落者」的な烙印を押されかねない。

 

そんな土壌があるところに、芸能界はものすごい競争社会です。こうした未だに昭和の価値観を引きずるような日本社会において、その中でも厳しい競争社会にいらっしゃる御方がメンタル面の不調を抱えられて、そのために休息をとろうものなら、たちまち「ダメなひと」的なモノの見方をされかねないのでは? まぁ、最近は深田恭子さんの休養もあったりして、そうではないのかもしれませんけれどね。これからはどんどん不調を感じたら、すぐお休みになられるようになっていただきたい。それが当たり前になるように。それは芸能界のみならず、わたくし達が普段働く一般のビジネス界でも言えることです。

 

・・・

 

以前にも書きましたが、身体の不調をいつなんどき覚えることになるかはわからないように、メンタル面での不調だって、いつ負うことになるかなんて、誰にもわからないのです。そのリスクは皆等しくある。でも、なぜかメンタル的なことについては、まだまだ厳しく見られてしまうのですよね。

 

これまでも何度も繰り返し書いてまいりましたが、心も身体も「生もの」です。そこには何の差異も優劣もないはずなのに。身体の治療は当然のように出来るのに、どうして心の治療やケアは気軽に出来ないのでしょう? それもまだ「我慢、忍耐こそ美徳」的なふっるーい昭和の価値観が蔓延(はびこ)っているから? あぁ、ヤダヤダ。ほんと、そうした古い価値観はとっとと消え失せてほしいです。(とここで暴走するわたくし(;'∀'))

 

・・・

 

とにかく、ほんと、メンタル面の不調なんていつ自らも抱えることになるかなんて、誰にもわからないのですよ。どうして心のケアはこんなにも異端視される……というか、軽んじられるのでしょうね? 出来るだけ早く適切なケアを受けたら、回復も早いはずなのに。

 

とにかく日本社会はまだまだメンタルヘルスに対する常識が遅れ過ぎています。今の時代、世界のどこに根性だけで頑張れる国や文化があるのでしょうか? ほんと、こうした日本社会の前近代的なところが早く駆逐されてほしいです。(とまたキツい物言いをいたしております……(;'∀'))

 

・・・

 

わたくし達一般人でもいつなんどきメンタル面に問題を抱えることになるか誰にもわからないのに、ただでさえ競争激しい芸能界でお仕事していらっしゃるかたはますますそのリスクが高いはず。そうした環境で日々懸命にお仕事なさっておられる方々に敬意を抱きつつ、芸能界でお仕事をなさる方々のメンタルヘルスケアがもっと充実したものになりますよう、ほんと、心から願って止みません。

 

ほんと、繰り返しになりますが、心のケアは早ければ早いほどいいのですから。無用な我慢や忍耐など不要です。各事務所様にとっては大事な「所属しておられる芸能人さん」、そして、そうした方々を支えておられるスタッフさん達のお心の健康がより守られる環境になりますように。ただそう心から祈るばかりです。

 

貴方の旅立ちをかなしむよりも、貴方の生を讃え続けよう

f:id:mentalhealth_showbiz:20210905160542j:plain

yeon woo leeによるPixabayからの画像

 

ここまでこちらのブログを更新してまいりましたが、今回はわたくしの春馬さんへの想いをひとつ書かせてくださいませね。

 

最初、こちらの記事に書かせていただきましたように、わたくしがこちらの署名を始めたのも、その署名活動を活発化させるためにこのブログを立ち上げたのも、全ては、昨年の夏、突然お空に旅立たれた春馬さんのことがあってのことでございます。わたくしは春馬さんが旅立たれた日の夜、春馬さんの大ファンになりました。ご存命中、春馬さんのことを全くと言っていいくらい、何も存じ上げなかったことは悔やまれて仕方ないことですが、全てはタイミング、あくまでもわたくしにとっては、ちゃんと適切なときに、春馬さんというかたにお出逢い出来た、そう思っております。

 

そんなふうに今も春馬さんを大切に想い、いずれ、このかたのご功績を後世に広く伝え続けてゆくためにも、彼のあとに続かれる方々を表彰するための賞を創設したいとも考えているわたくしでございますが、そんなわたくしは、春馬さんのことを、何かに負けて、悔しい思いをなさりながら、この世をかなしくも去られた御方、というふうにはとらえてはおりません。春馬さんがあの日突然お空に旅立たれたことにつきましては、今も「春友さん」(春馬さんのファンの皆さまのことをこのように申します)の中には、絶対におかしい、不自然なことだ、とか、「真相を解明するまでは!!」とおっしゃって、様々に「訴え」を続けていらっしゃる方々もまだまだ沢山おいでです。(あくまでもわたくしの個人的な印象ですが) 春馬さんを大切に想う者のひとりとして、わたくしもそうした方々の必死の想いが全くわからないわけではありません。春馬さんを大切に想われば想われるほど、その突然の旅立ちをかなしみ、未だに立ち直れていらっしゃらないかたがいらっしゃっても致しかたないこととは思います。

 

けれど、わたくしは春馬さんは最後の最後まで懸命に生きようとなさった、そう強く思っております。わたくしは彼を何かや誰かの犠牲者には決してしたくありません。あのかたはとても誇り高く、とても高尚な、生きるにあたっての美学をお持ちでいらっしゃったはずです(と、わたくしは常々考えております)。そんな春馬さんですから、何かや誰かに負けて、自ら命を絶ったかた……として、人々の記憶に残るのは、ものすごくお嫌なことなのではないか? と。

 

確かに、突然旅立たれる前の春馬さんは、とてもお痩せになってらしたし、目にも力がなく、最後のドラマの番宣の動画(松岡茉優さんとお出になられた、お二人のインタビューも含まれたもの)では、どこか無理して笑っていらっしゃるようにも感じられました。でも、わたくしは、本当に最後の最後まで、きっと春馬さんなら、一生懸命生きようとなさったはずだと思われてならないのです。でも、何か……どうしてもそれが無理になられて、で、あのような形でご自身で旅立たれた。わたくしはそうした道を選ばれた春馬さんを責めることは出来ませんし、春馬さんが選ばれたことであるならば、それはものすごくものすごくかなしいことではあるけれど、でも、そこはもう「謹んで受け入れるしかない」と思っております。本当に……ものすごくかなしくて、とてもとても残念なことだけれど。

 

そして、わたくしは、春馬さんが自ら新しい世界に旅立たれたことをかなしむよりも、このかたがこの世で30年間、一生懸命生きてくださったであろう、その人生を心から讃え続けてまいりたい、そう心から思っております。確かに、春馬さんはとても繊細な部分もお持ちだったのでしょうし、おひとりで深く深く考え込んでしまわれるご性格だったのかもしれません。それでも、わたくしは基本、あのかたからは溢れんばかりの生きる喜びのエネルギーを多く感じられて仕方ないのですよね。春馬さんはきっと明るく楽しいことが大好きでいらしたはず。おひととのふれあいもとても大切にしてこられたかたであったはず。だから、わたくしはこれからも一生、春馬さんに「ありがとう」と伝え続けてまいりたいですし、彼の生を讃え続けてまいりたいのです。

 

今回は改めて、このブログを書いているわたくしがこのような思いを持っておりますことをご理解いただければと思いまして、勝手ながら(このような記事を)書かせていただきました。何分ひとりよがりなところも多々あろうかとは存じますが、少しでも「ああ、あなたはそう思うのね」といった感じで、わたくしの春馬さんへの想いをご理解いただけますなら、ありがたく存じます。最後までお読みくださいまして、ありがとうございます。

 

ORICON NEWSさん の記事 "芸能界で相次ぐ自死、芸能人のメンタルケアと「自らを守る」当事者団体の必要性" 2020.10.16 より その3

前回の post に引き続き、今回も ORICON NEWSさん の記事 "芸能界で相次ぐ自死、芸能人のメンタルケアと「自らを守る」当事者団体の必要性"(2020.10.16)、こちらを参考にさせていただきつつ、わたくしが思うところのことを書かせていただきたく存じます。

 

 

前回の post では、 日本エンターテイナーライツ協会』様 が昨年の秋に出された 【声明】芸能人の自殺について について取り上げさせていただきました。

 

今回は上記 ORICON NEWSさん の記事の中でも取り上げられている " 芸能人がさらされやすい、「非常に高度なストレス」" について考えてみたいと思います。

 

・・・

 

同記事の中で、以前もご紹介させていただいた日本エンターテイナーライツ協会』様の佐藤大和弁護士はこのようにおっしゃっておられます。

 

「具体的には、芸能活動そのものから発生するストレスだけではなく、私生活上の制約に伴うストレス、誹謗中傷によるストレス、週刊誌等による名誉毀損・プライバシー侵害報道によるストレスなど他の職業と比較しても多くのストレスがあります」

 

「非常に高度なストレスにさらされやすい業務であるにもかかわらず、ストレスをケアする体制が整っていないため、芸能界の方々は周りに相談をしにくく、ストレスを溜めやすい環境にあります。そのため私たちは、芸能人に対する定期的なメンタルケアが必要だと考えているのです」

 

(いずれも同記事より、佐藤弁護士様のお話)

 

・・・

 

一説によれば、わたくしが大好きな春馬さんもご存命中、MC を務めておられた NHKさん の番組、「世界はほしいモノにあふれてる」の収録現場で、おひとの視線がご自分に集まるのを避けてほしがってらしたという記事を読んだことがございます。個人的なことをお話しさせていただけるなら、わたくしも実はおひとの視線がかなり気になるタイプでございまして、必要なときは別として(そこらへんは簡単に割り切れる)、それ以外の場では出来るだけ存在を消していたいな、と思うタイプの人間でございます。

 

 

芸能人のかたにとって、お名前が売れて、人々にご自分の存在が広く認知され、人気が出ることはとてもうれしいことでしょうし、お仕事上必要不可欠なことです。でも、それは裏返せば、いつもつねにおひとの目にさらされている、ということになります。そのストレスたるや、計り知れないものがあるのではないか? と一般人のわたくしなどは思うのですよね。

 

・・・

 

そのほかにも「お名前が売れていらっしゃる」「有名な存在であるがゆえの負荷」というものが多分にございます。まぁ、これは政治家の方々や有名なスポーツ選手のかたなども同じだとは思うのですが、とにかくお名前が世の中に広く知られていらっしゃるかたというのは、そうでないかたに比べて、日常の一挙手一投足に注目が集まり、何かちょっとでも不都合があると、批判も簡単に集まりやすい。そのプレッシャーたるや、相当なものがあるのではないでしょうか? (皇族の方々におかれましては、改めてここで申し上げるまでもなく)

 

それを「有名税」という言葉で片付けるのはあまりに簡単なことです。光が濃ければ、その分、闇も深い。一般のビジネスに比べて大きなお金が一瞬にして動くことも多いであろう芸能と言う世界では、光を集めれば集めるほど、その分、闇……というか、影も重く濃いものになりがちだと思われます。だからこそ、しっかりとそこで働く方々が守られるようなーーせめて、わたくし達一般人が働くにあたって得られる権利と同じだけのものは得られるようになっていただきたいと心から願います。おひとりおひとりが本当に大切な、ひとりの人間であること、それを、たとえ芸能界と言えど、決して忘れてはならないとわたくしは思います。

 

ORICON NEWSさん の記事 "芸能界で相次ぐ自死、芸能人のメンタルケアと「自らを守る」当事者団体の必要性" 2020.10.16 より その2

前回の post に引き続き、今回も ORICON NEWSさん の記事 "芸能界で相次ぐ自死、芸能人のメンタルケアと「自らを守る」当事者団体の必要性"(2020.10.16)、こちらを参考にさせていただきつつ、わたくしが思うところのことを書かせていただきたく存じます。

 

 

前回の post では、 日本エンターテイナーライツ協会』様 という団体様があることをご紹介させていただきました。で、今回は、こちらの協会様が昨年の秋に出された 【声明】芸能人の自殺について について取り上げさせていただきたく存じます。

 

 

こちらの声明で、同協会様は以下の三つの項目について、それぞれ提言をなさっておられます。

1.WHOの「自殺報道ガイドライン」を踏まえた報道の徹底

2.芸能人のメンタルヘルスに配慮した取材・報道の徹底

3.芸能人のメンタルヘルスケアの必要性

 

中でも、特に「その要因のひとつとして高度のストレスに晒されやすい芸能人の実務特性」、「現状の法律では、芸能人の法的地位が曖昧にされていることから、そのメンタルヘルスケアや安全配慮の責任の所在も曖昧なままであり、法制度化に向けた議論や保護も十分になされていない現状」(いずれも同声明より)、こうした部分が非常に重要だとわたくしは思います。

 

プロダクション様からご覧になったら、所属していらっしゃる芸能人の方々は大切な「商品」でしょう。でも、その「商品」である芸能人さんは、芸能界でお仕事なさっておられる「ひとりのおひと」でございます。昔は芸能界という世界をさげすむ風潮さえあったと聞いておりますし、わたくし達一般人にはわからない業界特有の事情なども沢山あるのでしょう。それでも、今はもう時代が「令和」です。いつまでも古い価値観に縛られたままでは、これからはどの産業も生き残ってゆけないと思います。

 

これからはどの産業も、そこに関わる方たち、おひとりびとりが心身ともに健康であることが発展していくにあたっての基本となりえます。それはきっとこれまで以上に、そうなってゆくはずです。「商品」としてのみ、所属されている方々をご覧になっていらっしゃるようでは、本当の意味でのその事業所様の発展もあり得ないのではないでしょうか?

 

全ては因果、まわりまわって全てに波及してゆきます。なかなかに芸能界という、ある意味、非常に特殊な世界に、様々な形での健全化を求めるのは難しいかもしれませんが、若手の方々の中では、小栗旬さんや、SKY-HIさん など、これまでの旧態依然とした芸能界を変えようという動きを始めていらっしゃる方々もおられます。

全てにおいて、日本は未だ昭和世代があらゆる場所を牛耳っていて、時代の変化にかなり乗り遅れているようにわたくしには感じられてなりません。(政治の世界、産業界然り)芸能界ももっと大胆な若返りを図るべきです。そして、若い方々の感覚や新しい時代の価値観をどんどん取り入れていっていただいて、春馬さんのような本当に才能ある素晴らしい方がのびのびとご自身が思うように活躍出来る世界になっていってほしいと心から願ってやみません。

 

 

 

 

 

ORICON NEWSさん の記事 "芸能界で相次ぐ自死、芸能人のメンタルケアと「自らを守る」当事者団体の必要性" 2020.10.16 より その1

f:id:mentalhealth_showbiz:20210904221648j:plain

ktphotographyによるPixabayからの画像

 

 

今回の記事から数回に分けて、ORICON NEWSさん のこちらの記事 ↑ について、思うところのことを書かせていただきたく存じます。

 

こちらの記事は2020年、昨年の秋に出されたものですが、7月に春馬さんが旅立たれ、9月には女優の芦名星さん、俳優の藤木孝さん、そして、女優の竹内結子さん……と、芸能人のかたが自らこの世を旅立たれることが相次いだことを受けて書かれたものだったと思われます。

 

こちらの記事の冒頭に出てくる団体様のお名前が、日本エンターテイナーライツ協会』様というところでございまして。わたくし、こちらの記事は昨年も確か拝読しているはずなんです。でも、今改めてこちらの団体様のことを認識いたしました。こうした団体様もちゃんとおありだったのですよね。

 

こちらが同協会様のサイトスクリーンショットです。

f:id:mentalhealth_showbiz:20210904215922j:plain

ひと目拝見しただけでも、なんかこう明るい雰囲気で、素敵なサイトですよね。

こちらの団体様、様々に芸能人の方々の権利を守るためのご活動をなさっておられます。

 

サイトには三つの柱を掲載されていらっしゃるのですが、

それぞれ、

・芸能人らの権利を守ること

・芸能人らのセカンドキャリア形成

・芸能人らの地位を向上させること

としていらっしゃいます。

 

詳しくは同協会様のサイトをご覧いただくとして、こうした協会様があることが知れただけでも、わたくし、正直ほっといたしました。

 

もっともーー、芸能界というのは、多分一般人のわたくし達が考える以上に「一般社会とは違うところ」が多々あるのでしょうし、全ての「芸能界に属していらっしゃる方々」がこうした協会様や、またこちら様に似たご活動をなさっておられるところに御所属になれないのかもしれないなぁ、とは思います。

 

それでも、こうした団体様がちゃんと存在していてくださることだけでも、なんかこう希望が持てます。少なくともわたくしは。

 

次の記事では、こちらの団体様が昨年の9月27日に出された、【声明】芸能人の自殺について について、わたくしが思うところのことを書かせていただいてまいりますね。

今回も最後までお読みくださいまして、ありがとうございます。

 

 

 

悩み苦しむひとにとっての逃げ場が自死しかないという状況をなくすために

f:id:mentalhealth_showbiz:20210904005952j:plain

Aleksey KutsarによるPixabayからの画像

 

わたくしは三浦春馬さんが「お空に旅立たれた」後、彼の大ファンになった者です。ご存命中、彼のお名前とその佇(たたず)まいの美しさには一目置いておりましたが、それ以外は彼のことをほぼ何も存じ上げませんでした。

そんなわたくしがあのかたがお空に旅立たれた日の夜、膨大なウェブ上の記事などを一気に読み漁りまして。そして、彼が本当に誠実で心の優しい、真面目な、ものすごい努力家さんだったことを知りました。彼が俳優さんとして大変見目麗しいかたでいらしたことはここで改めて申し上げるまでもないことですが、とにかく彼は内面が本当に美しい。いや、内面「も」と言うべきか? とにかく、ひとりのおひととして心からご尊敬申し上げているのが春馬さん、なんです。それほどまでに彼は本当に素晴らしい、とても魅力的なかたでいらっしゃって。

 

春馬さんのファン(=「春友(はるとも)さん」と申します)の中には、あれほど未来を語り、理想の未来実現のために真摯に生きてらした春馬さんが、自ら、この世を旅立つことを選ばれるわけがない!! と今も強くおっしゃる方々がいらっしゃいます。でも、わたくしは、そうは思えないのですよね。

勿論、春馬さんは(そうした方々がおっしゃるように)いつも本当に理想の未来を語り、そのためのご努力をものすごくなさってこられたかたでした。でも、彼がインタビューで「少しでも休むと調子が悪くなる」的なことをおっしゃっておられたことを思うと、実はそうしてお仕事に没頭されることで、(春馬さんご自身が、たとえ一時的にでも)何らかのくるしみから逃れられていたのでは? などと思うのです。お仕事こそが彼にとっての生きる生命線であり、つらい現実から目をそらすことが出来る逃げ場でもあったのではないか? と。だって、晩年の彼のものすごい仕事量を見ると、どこかアンバランスなものを感じざるを得ない。春馬さんはそうして理想の未来にまい進することでーー、そう、ご自分をつねに鼓舞し続けることで、懸命に正気を保っておられたのではないか? と。でも、それがとうとう無理になって、あの日、あのとき、何かがぷつんと切れて、それであのような行為に至られたのではないか? わたくしはそう思うのです。ま、これはあくまでも、わたくしの勝手な想像に過ぎませんけれどね。

そう、何が言いたいかと言うとーーこれは、ひとつ前の記事深田恭子さんの復帰を心配したこととも繋がってくるのですがーー、芸能人の方って、お顔が広くおひとに知られていることもあるし、24時間つねに緊張状態でいらっしゃるんじゃないか? ということなんです。勿論、芸能人さんもひとりの人間だから、いつもがいつも「芸能人としてのご自分」でいられるわけではないと思います。でも、やはりどこに行っても人目があるし、気が休まるときというのは、わたくし達一般人から比べたら格段に少ないと思うのですよね。

以前、福山雅治さんー―福山さんは春馬さんの事務所の大先輩でいらっしゃいますーーが、お外でお手洗いに入られた際、ものすごく気を遣われて、綺麗に綺麗に使うように心がけている、といったようなことをお話しになっていらっしゃいました。福山さん曰く、「福山雅治さんが出られた後に入ったら、こんな状態(=悪い状態)だったよ」みたいなことを言われないために、細心の注意を払っておられるのだそうです。それってものすごくしんどいことだなぁ、と。芸能人さんには心休まるときって本当にごくごく限られたときと場所になってしまうんじゃないかな? そんなふうに思わざるを得ません。

普段からただでさえ激しい競争社会である芸能界、プライヴェートのときでさえ、つねに人目がある。芸能人のかたが、スタッフさんや普段から接しておられる関係者の方々との関係も、もしかしたら、一般的なビジネス界よりもさらにドライなものかもしれません。それに、例えばーー、ドラマや映画の現場というのは、ある一定期間は一緒だけれど、その作品が仕上がったら、もう解散、そしてまた次の現場、みたいな感じじゃないですか。長年会社に勤めて気心知れた同期が居て……という世界では決してない。そうするとやはりどうしても孤独に陥りがちだと思うし、そもそも、ただでさえ緊張状態が続く日常であろう、そこに何か悩みごとがあったとして、どなたか適切な相談相手っていらっしゃるんだろうか? そんなことを考え始めると、どんどん次から次へと、芸能の世界というものの過酷さ、厳しさを痛感してしまいます。

 

話は春馬さんに戻ってーー、わたくしは、春馬さんはもう本当に何かどうしようもない状況に陥られて、それで自らあのような選択をなさったのだと考えております。つまり、彼の場合、自らこの世を旅立つことでしか、もう逃げ場がなかったのでは? でも、もし、普段から芸能人の方々にとっての駆け込み寺的な相談機関があって(向こうの芸能人のかたは、例えば、なんらかの依存症を治すための専門機関などによく入られていますよね)、そして、一定期間そうしたところで専門的なケアを受けていらっしゃったなら、春馬さんのこともまた何か変わっていたのかもしれない、そんなふうに思います。

 

そう、芸能人のかたってただでさえ心の健康に関して非常にハイリスクなんですよね。業界全体としてもそうだし、お仕事のやり方的な部分においても、そう言えるし。それに、言ってみれば自分以外の皆がライバル、敵、みたいに思えてしまうところも多々あるのだろうし。前述のとおり、スタッフさんとの関係だって、ある意味、とても刹那的なものが多分に含まれているかもしれない。

心のケアをしたいと思っても、有名であることがネックになったりして、なかなか専門機関にかかれないかもしれない。というか、そもそもものすごくおいそがしいかた達なのだから、そんな時間の余裕なんて全くないのかもしれない。

 

「春友さん」達がよく今でも、春馬さんに逢いたい! とか、春馬さんが今もこの世に居てくださったら……!、とか、春馬さんがあのまま年を重ねてゆかれたら、きっとますます素晴らしい、それこそ日本を代表する、世界で活躍出来る俳優さんになってゆかれただろう……などとしょっちゅう tweet されているように、せっかくの才能を持つ御方であったとしても、突然この世から消えてしまわれたら、もう本当にどうしようもないわけなんです。ファンとしてはもうそれこそかなしみの極みですよ、本当に。

わたくし達が普段感じている以上に、実はエンターテインメントの業界というのは、わたくし達の日々の生活になくてはならないものです。それは今後テレビが廃(すた)れ、芸能人の方々が活躍されるフィールドが全く新しい何か別のものに移っていったとしても、それはおんなじだと思います。

わたくし達は普段から、例えば、歌手さんのお歌を聞き、歌い、ドラマや映画を観ては心に感動や、勇気、希望……などをいただいている。そう、わたくし達は普段から、芸能人の方々から素晴らしい「目には見えない贈り物」を沢山いただいているとわたくしは思うのです。そうした中で、今風に言うなら、所謂(いわゆる)「推し(おし)」のかたも出てくるわけですよね。

わたくしはお空に旅立たれてから春馬さんのファンになった者ですが、この年齢になって初めてここまで芸能人さんにハマりました。こんなことはこれまで生きて未だかつてなかったことです。春馬さんはもうお空の上にいらっしゃいますが、それでも、この一年、一体どれほどの力をわたくしに与えてくださったことか。まさしく、No HAURMA, No Life. です。

 

そんな、人生に活力を与えてくださる「推し」さんが突然消えてしまわれるだなんて、本当に本当にものすごくかなしいことです。そうした道を選ばざるを得ないほどに芸能界が大変な場所なら、もっともっとよりよい場所になってほしいです。だって本当にーー、たとえ一度も直接お目にかかったことがなくとも、それでも「推し」さんが居てくださる生活というのは、日々に鮮やかな彩(いろどり)を与え、沢山の喜びや楽しみ、幸せを与えてくれるものなのですから。そんな「推し」さん=大好きな芸能人さんが、何かに悩みくるしみ、どこにも逃げ場がなくなって、自らこの世から旅立たれるだなんて、もうそんなことは絶対あってはならないとわたくしは強く思います。

 

日本は、例えばーーアメリカに比べたらまだまだメンタルヘルスの意識も低いし(これでも随分改善されたとは思いますが)、「臭いものに蓋」という言葉に代表されるように、なぜか精神的な不調などを忌み嫌い、そうしたものをなかったものにしようとする風潮が未だに強いとわたくしは感じております。本当にまだまだ、です。心の健康の分野における、人々の常識というか、認識はまだまだ遅れている。

心は生もの、です。無理をすれば身体のどこかに不調が起こるように、目には見えないだけで、心だって調子が悪くなります。悲鳴を上げます。下手をすれば、生きる力さえ失いかねません。それほどまでに目には見えない心の領域は非常にセンシティブです。センシティブだからこそ、軽んじてはいけないんです。

 

芸能人さん以外でも、わたくし達一般人だって、いつなんどき心の健康を損なうかはわかりません。それはほんと、誰にもわからないんです。生きている限り、様々なことが起こるし、思いがけないアクシデントで心の健康状態が一気に悪化し、それこそ、それまでの日常が壊れることだって簡単にありえます。(思いがけない災難などで)

普通の社会で生きているわたくし達だってそうなのであれば、芸能の世界で生きていらっしゃる方々にとって、心の健康についてのリスクは更に高いものになります。だからこそ、芸能界には一般社会以上に手厚いメンタルヘルスケアの仕組みが必要だとわたくしは心から思うのです。

お休みなさりたいときはちゃんとお休みになれること。少しでも不調を感じられたなら、ちゃんとケアして差し上げられるような、業界全体における仕組みづくりが不可欠です。プロダクションさん同士もライバル、という非常に厳しい世界なのでしょうが、だからこそ、業界全体で心のケアについて協力していただいて、俳優さん、女優さん、歌手さん、タレントさん以外にも、スタッフのかたも安心してお仕事が出来るような、そんな業界づくりに是非取り組んでいただきたく願います。

 

※ こちらの記事  ↓  によれば、「12月1日には、日本俳優連合が芸能人向けの心の悩み相談窓口を設置しました。音楽業界よりも芸能関係の方が進展は早いかもしれません。」とありました。

 

 

ただでさえ皆さま非常にいそがしくしていらっしゃることかと思いますが。芸能人さんは、プロダクションさんからすれば「商品」なのでしょうが、その前に「ひとりのおひと」です。おひとを大切にしてこそ、よい産業が育ちます。よい産業は国力を高め、ひいては、人々の生活を豊かにします。(これは春馬さんがおっしゃっておられたことに繋がります!)

 

芸能界の方々はわたくし達に夢を与えてくださいます。そして、その夢はわたくし達の内面を豊かにしてくれます。それは結局まわりまわって、この国の人々の更なる幸福へと繋がるはずなのです。

日本の芸能界がよりよい場所になることを心から願って、つらつらと思うがままに書かせていただきました。最後までお読みくださいまして、ありがとうございます。

深田恭子さんの復帰に思う

f:id:mentalhealth_showbiz:20210903224126j:plain

Jeon Sang-OによるPixabayからの画像

 

丁度昨日、女優の深田恭子さんのお仕事の復帰が発表されました。報道によれば、深田さんは5月下旬から適応障害のため、暫(しばら)くお仕事をお休みされていたのですよね。まずは無事の復帰を心からお祝い申し上げますとともに、久々にお顔を見せてくださったことをとてもうれしく思います。

そんな喜ばしい気持ちで深田さん復帰の Yahoo! ニュースを読んでいたわたくしなのですが、コメント欄のトップのほうに「復帰が早すぎるのでは?」といった皆さまのコメントが並んでおりまして。それらを読んで、わたくしも思わず「うーむ」と唸ってしまいました。自分自身、過去本当に長い間「うつ状態」であった者としては、確かに、ちょっと復帰がお早いのではないの? と思う気持ちもあって。

それに、報道用に提示された、来年のカレンダーのために撮影されたと思(おぼ)しきお写真も、なぜか(?)セクシーな感じのもので、暫くお仕事をお休みされていたかたの復帰のニュースにはちょっとふさわしくないんじゃないの? と正直思ったのでした。それに、心なしか、深田さん、やはりまだどこか本調子ではないようにもお見受けしますし……。

 

今日読ませていただいた、昨年9月に急逝された芦名星さんのお母さまのインタビュー記事( NES ポストセブンさんの記事、" 芦名星さんとの突然の別れから1年 母が初めて明かす「娘の死の真相」 "(2021年9月3日)によれば、

 

「実は昨年、芦名さんの環境は目まぐるしく変化していました。4月、所属事務所との契約が給料制から歩合制になり、6月には長年二人三脚で連れ添ったマネジャーが異動で彼女のもとを去った。当時は新型コロナの感染拡大も止まらず、仕事をはじめ生活への不安を吐露することもあったと聞いています。  思い詰めやすい性格だったようですし、多くの心配事が重なって最悪の事態になったのだといわれていました」(芦名さんを知る芸能関係者)<記事より>

とありましたしねぇ。いろいろと芸能人さんは本当に大変なんです。そこに今のコロナ禍じゃないですか? 芸能関係のお仕事も必然的に様々な変更や縮小があったりするだろうから、芸能界でお仕事をなさっておられる皆さま方も精神的に大きな負荷がかかっておいでなのではないか? と。

だから、深田さんの早い(ようにわたくしもやはり思える)復帰も、本当に大丈夫なのかしら? と思います。冒頭に書いたように、勿論、彼女が復帰してくださることについては、ドラマ「神様、もう少しだけ」(1998年)の頃から存じ上げている者としては、うれしいことなんですけれどもね。でも、ご無理なさってないかなぁ? と。心配でもあり。

 

はやりすたりが激しい芸能界で生き残る、ということは並大抵のことではないのは今更ここでわたくしが申し上げるまでもないことです。深田さんほどの地位を築いておられても、それでも、やはり次から次へと新しいかたも出てこられるわけだし、そうそう長くお休みされることは出来ないのかな? 

でも、やはり健康あってのお仕事、です。どうか深田さんがご無理なさっていらっしゃらないことを心から願いますし、今後また少しでも不調を覚えられたら、いつでもすぐお休みしていただきたいです。ほんと、何よりもまず健康第一ですからね。どうかお大事になさっていただきたいです。