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安井弁護士様のコラム『芸能人のメンタルヘルス対策のすすめ』より その3

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Oliver KepkaによるPixabayからの画像

 

今回も前回に引き続き、日本エンターテイナーライツ協会』様のサイト内の安井弁護士様のコラム『芸能人のメンタルヘルス対策のすすめ』より、その中の三つ目の項、「3 病気かもしれないと思ったら」について取り上げてまいります。

 

 

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こちらの項で、安井弁護士様は、メンタル面の不調に関しては「素人判断は危険」であるとはっきり書いていらっしゃいます。そして、「病気かもしれないと思ったら専門家のもとで早期診断と初期治療を正確に行っていく必要があります。」とも書いておいでです。(いずれも太字は原文ママ

 

そう、今、こちらを拝読していて、わたくし自身もはたと気づいたのですが、やはりこうした分野のことにつきましては、専門家のかたのきちんとしたご判断を仰ぐことが非常に重要なのですよね。

 

素人判断でなんとなくごまかしていった結果、後になって突然発作的になんらかの重篤な症状に陥ることにもなりかねない。つまり、心の問題に関しては過信は禁物、ということです。

 

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そうは言っても、「ドクタージプシー状態」に陥られるかたも少なくないことでございましょう。わたくしも一時期いろいろと迷って、県下の様々な精神科さんや心療内科さんへお伺いしたことがございます。ま、最後は結局もともとの主治医の先生お二人のご了解をいただいて、10年に及ぶ投薬を止めることが出来たのですけれどもね。

 

 

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でもーー、たとえ一時期、そうした「ドクタージプシー状態」が続いたとしても、きっとねーー 精神的につらいときに、自分にあった先生を探すのはものすごい負担で、それはそれは大変なことだとは思うのですけれどもーー、でも、きっと、あきらめずに探し続ければ、いつかきっとよい先生やよいカウンセラーさんにお出逢い出来るのではないか? とわたくしは希望を持ちたいと思います。

 

まぁ、先生もカウンセラーさんもひとりのおひとですからね。ケアをしてくださるかた、ケアを受ける側、といった関係を超えて、対ひとりの人間としての相性は勿論あることでしょう。

 

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わたくしも散々いろいろなところでカウンセリングなどもお世話になってまいりましたが、今でもあの先生とのカウンセリングは本当によかったなぁ……と思うかたが幸運にもいらしてくださいます。それはわたくしの母校の心理学関係の先生でいらっしゃいまして、もうその先生のお世話にはなっていないのですけれども。でも、やはりあの先生とのカウンセリングは毎回本当に楽しかった(!)ですし、心が晴れ晴れしてゆくような感じだったのですよね。まぁ、もともと、おひととしての相性もよかったのでしょう。

 

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前述のとおり、メンタル的な不調に陥った場合、なかなかよい専門家さんにすぐにはたどり着けないこともままあろうかと存じます。けれど、なんて言うのかな、きっとね、それなりにでもやはりケアを受けるということは必要だと思いますし、なかなか難しいとは思うのですけれども、自分自身の症状に落ち込まず、ケアの進め方についてもあまり思い詰めずに、出来るだけ長期的な視点で物事を見てゆくようにしつつ、そのときそのとき出来ることを無理のない範囲内で続けてゆければよろしいですね。

 

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こんなことを書いていると、晩年超多忙過ぎた春馬さんは、そんなケアを受ける暇も時間もエネルギーもなかったのでは? と思い、心が痛くなりました。芸能人のかたもずっとエンジンフル回転で働かれるのではなく、ご自分にとって無理のない範囲内でのご活動が続けてゆけるように、またそのご選択が可能な業界でありますことを切にお祈りいたします。

 

まぁ、でも、春馬さんは自ら望んでものすごくいそがしくされていた……というようにもお見受け出来ますし。「止まれない駒」状態でいらしたのかなぁ。なんともなんとも胸が痛いです。

 

というわけで、今回も最後までお読みくださいまして、ありがとうございます。