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安井弁護士様のコラム『芸能人のメンタルヘルス対策のすすめ』より その2

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Kranich17によるPixabayからの画像

 

こちらの記事に引き続き、今回も日本エンターテイナーライツ協会』様のサイト内の安井弁護士様のコラム『芸能人のメンタルヘルス対策のすすめ』より、その中の二つ目の項、「2 メンタルヘルス対策とはメンタルを強くすること?」について取り上げてまいります。

 

 

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こちらで、安井弁護士様は、次のように書いていらっしゃいます。

 

" そもそもメンタルの悩みを抱えることやメンタルが弱いことは悪いことなのでしょうか。私はメンタルの悩みを抱えることは誰にでも起こりうることであってそれ自体はなんら悪いことではないと考えます。メンタルヘルス対策として大切なのはまず自分自身がメンタルの悩みがあることを自覚して受け入れたうえで、そうした悩みやストレスを他人に開示できるようにしていくこと、そして自分にあった適切な対処方法を身につけていくことです。" 

 

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そう、こちらの項で安井弁護士様が最初に書いていらっしゃるように(※その部分については、こちらではご紹介いたしません)、「メンタルが強い」からメンタルヘルスが維持できないわけでは決してないのですよね。これまでここでわたくしが繰り返し書いてまいりましたように、メンタルの不調はいつ誰に起こってもおかしくないことなのであり、それはほんと、誰にもわからないことなのです。

 

勿論、お身体が生まれつきお強いかたもいらっしゃるように、確かに、お心の面においてもお強いかたはいらっしゃるのでしょう。でも、逆に、そうしたお身体のお強いかたが普段からご自分の体力などを過信された結果、最後、思わぬところで大きなご病気が見つかり、結果、瞬く間に帰らぬひととなられることだってあり得ます。寧(むし)ろ、普段からご自分の限界を自覚し、休み休みいかれるかたのほうが結果的に長生きされることだってあるのです。

 

 

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というか、ほんと、お心の不調というのものは、人生において多少波あって当たり前なのであり、そうした状況に陥ることを「精神力が足りんからだ」とか「心が弱いからだ」と言って、そのかたを責めるようなことは百害あって一利なし、ほんと、害悪極まりないこと、なのですよね。

 

そうではなく、繰り返しになりますが、いつなんどき、誰がメンタルの不調を抱えることになっても、それはそのかたにとっては避けられないことなのでしょうし、一日も早くその状況に適切な対処を行うことのほうがとてもとても大事です。

 

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ほんと、安井弁護士様の "私はメンタルの悩みを抱えることは誰にでも起こりうることであってそれ自体はなんら悪いことではないと考えます。"、このお言葉に尽きます。確かに、メンタルの不調は、身体の健康と一緒で、ないに越したことがありません。けれど、人間、この世で生きていれば、様々なことに出逢う(というか、「出遭う」)わけなのですから、日々の営みの中で、メンタル面で波があっても当然だし、中には一時期調子が悪くなることだって充分あり得ることなのです。

 

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だからこそ、ひとりびとりに求められるのは、これもまた安井弁護士様のお言葉をお借りして恐縮ですが、" まず自分自身がメンタルの悩みがあることを自覚して受け入れたうえで、そうした悩みやストレスを他人に開示できるようにしていくこと、そして自分にあった適切な対処方法を身につけていくこと " なのですよね。

 

普段からお心は生ものであり、様々にその日によってその調子も変化するということ、身体のケアを怠れば体調不良になるように、お心の健康にも日々心配りがなければ、そこに不調が起こるのは至極当然であるということ。

 

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そのためにも、普段からお心の調子にご自身がちゃんと気を配り、心を配り、自分自身で出来る範囲内のことでもいい、ちゃんとケアを続けてゆくことが非常に大事です。

 

それは例えば、定期的に趣味の時間をとられることでもいいですし、定期的にどなたかのカウンセリングを受けられることでもいい。幸い、今は医療機関以外にも、心理職のかたに繋がれる方法は沢山あります。わたくしもここのところ、オンラインでのカウンセリングをいろいろと試させていただいていてまいりました。何事もまずはやってみなければわかりませんし、そこらへんの試みは気軽にしていただきたく存じます。

 

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とにかくーー、心も身体と一緒で不調を抱えることがあるのはごく自然なことであること、メンタル面が強いことがいいというわけではないということ、そして、誰しもがいつメンタル面での不調を抱えてもおかしくないのだということ、そこらへんのところのことを念頭に置いて、心の健康づくりのために、日々の、ご自分なりの仕組みをつくっていっていただければと思います。

 

どうぞあなたのお心にいつも平安がありますように。最後までお読みくださいまして、ありがとうございます。