芸能界におけるメンタルヘルスケアの広がりを求めます

芸能界で働く全ての方に対するメンタルヘルスケアがより充実したものとなりますように

安井弁護士様のコラム『芸能人のメンタルヘルス対策のすすめ』より その1

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Ritesh TamrakarによるPixabayからの画像

 

今回からは、日本エンターテイナーライツ協会』様のサイト内の安井弁護士様のコラム『芸能人のメンタルヘルス対策のすすめ』より、これまたその中の各項にフォーカスして、それぞれに思うところを書かせていただいてまいりたく存じます。

 

 

今回はまず、最初の「 1 精神疾患は身近な存在である」について、です。

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こちらで、安井弁護士様は、心の病気はなんら特別なものではなく、誰もがかかりうるもの、といった意味のことを書いていらっしゃいます。このことにつきましては、わたくしもこのブログで何回も繰り返し述べてまいりました。

 

そして、日本は諸外国と比べて、精神疾患への理解や取り組みがまだまだ遅れている、といったこともおっしゃっておられます。これにつきましても、わたくしも非常に深く共感いたします。

 

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未だに日本では心の病は「心の弱いひと」がかかるもの、という認識が大半なのではないでしょうか? それは、イコール、心の弱いひとはダメ、という価値観が根底にあるのであり、更にそこにはふるき日本の悪しき思想のひとつである「根性論」=「精神論で何でも乗り切る」みたいなところが未だに社会のそこここにはびこっているのでしょうね。もう本当にやめていただきたいです。そういう前近代的なものの考え方は。本当に。

 

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ここで安井弁護士様はうつ病と依存症を取り上げておられますが、ほんっと、この依存症の問題もなかなかに根深い問題ですよね。これは何も薬物のみとは限りません。(芸能界だとすぐに薬物がどうのこうの……と言われるのでしょうが) わたくし達の身近なところにおきましても、タバコへの依存、アルコールへの依存というのは本当に沢山あるケースです。

 

つい先日もわたくし、酸素ボンベをいつも引いていらっしゃるおじいさまが、なーんと、タバコを吸っていらっしゃるお姿をたまたま拝見して、もうびっくり仰天いたしました( ゚Д゚) 酸素ボンベをつけるほどに肺を痛めていらっしゃるのでしょうに、まだおタバコを吸われますか!? という……。本当に絶句です。

 

そう、お酒への依存だって非常に多い。病的なところまでいかなくともその一歩手前というかたは意外に沢山いらっしゃるのではないでしょうか? そして、こうした依存症の治療についても、日本はまだまだひっじょーーーーーに遅れている。

 

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こうした依存症ってね、勿論、ご本人の責めに帰す点は必ずあるでしょう。けれど、こうした依存症は「病気」なんですよね。何よりも、適切な医療的ケアが必要なんです。

 

それをご近所さんの目が……とか言っているから、ますます悪化してゆく。ほんと、こうした病気はちゃんと病院で治療すべき!! という風潮になってほしいです。

 

特にこうした問題を抱えるお身内のかたがいらっしゃるご家族さまにおかれましては、本当に毎日頭の痛い問題だと思われますから。ーーっていうか、それ以前に、まず命にかかわることでしょう? どうして日本はこういう点が遅れているのかな? (とまた怒ってしまっております(;'∀'))

 

それもこれも全部、やはり「よそさんの目が」とか、「ご近所さんに何を言われるか」とか、そんな外部の目ばっかり気にしているからなのではないでしょうか? 

 

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ーーと、話がまた脱線してしまいましたね(;'∀')

 

とにかく、心の問題、症状、病気、障害というのは、ほんと、繰り返しになりますが、いつなんどき誰がなってもおかしくはないんです。そんな可能性、自分は全くゼロよー! とか言っていても、明日突然思いがけない天災が起こって、それまでの日常が吹っ飛んで、ひどい PTSD を抱えることになるかもしれない。ほんと、いつ誰が悪くなってもおかしくないんです。(言うまでもなく、悪くならないに越したことはありませんが)

 

それに、これも、これまで何度となく述べてきたことですが、芸能界は非常に過酷な競争社会です。一般社会で生きているわたくし達でさえ、いつなんどき精神疾患を抱えることになるやもしれないのに、芸能界に携わっておられる方々のそのリスクは何倍も高いと言わざるを得ません。だからこそ、この業界にはしっかりしたメンタルヘルスケアの取り組みが必要だとわたくしも思うのです。

 

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自らお空に旅立たれるまでいかずとも、薬物で逮捕されたり、なんらかの依存症でリハビリが必要だったり(これは特に海外のかたのケースがよく報道されますよね。日本は表に出てこないだけ?)。

 

とにかく、何度でも言いますが、芸能界にいらっしゃる方々の健康リスクは非常に高いのですから、それに見合ったケアが出来るようになってゆかないと。それも、業界全体でちゃんと仕組みづくりをしていかないと。本当の意味でいいエンターテインメントは提供出来ないのではないのでしょうか?

 

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せっかく主役映画がお披露目になっても、その肝心の主役さんがご不在というようなかなしみを二度と繰り返さないために。(春馬さんの最後の主演映画「天外者(てんがらもん)」がそうでした)

ある意味、とても大変な世界で日々懸命にお仕事してくださっている芸能人の皆さま、スタッフさんも含め、全ての芸能界に携わられる方々の労働環境がよりよくなりますことを、ほんと、心から祈ります。

 

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それにしても、こうした健康……特に、このブログでは心の健康について取り上げておりますので、心の健康について言いますが、やはり日本のすぐ「なかったことにしたがる風潮」というのは、どう考えても「臭いものに蓋」、そして、「根性で何でも乗り切る」みたいな、古い昭和の価値観(勿論、昭和だけではないのでしょうが)がやはり諸悪の根源なのではないか? と思えてなりません。

 

それを思えば、海外の有名人の方々が何らかの依存症やトラウマなどを告白されて、それについての治療を積極的に行ってゆかれることについては、非常にある意味、進んでいるよなぁ、と心から思います。

 

「臭いものに蓋」をしても、なんの改善にもならないのにね。ほんと、日本のそういう思想が早く駆逐されてほしいです。(とまた今回も暴走気味です、失礼(;'∀'))

 

最後までお読みくださいまして、ありがとうございます。